「三つのイメージ」 / 谷川俊太郎 毎月詩を読む:1日目

『自選 谷川俊太郎詩集(岩波文庫)』より

※5月は月間チャレンジとして、 毎日詩を読むことにしました。 nejimakinikki.hatenablog.com/entry/yar…

記念すべき(?)第一日目は谷川俊太郎さんの詩「三つのイメージ」。

火・水・人間と三つのイメージについて書かれた詩。

 “火は平和へのたいまつとなり  戦いへののろしとなり  火は罪をきよめ  罪そのものとなり  火は恐怖であり  希望であり  火は燃えさかり  火は輝く  ――あなたに  そのような火のイメージを贈る”

 “水はみなぎりあふれ  水は岸を破り家々を押し流し  水はのろいであり  めぐみであり  水は流れ  水は深く地に滲みとおる”

思わぬところにギョッとするようなことばを挟み、 読者のイメージをうねらせる 言葉のリズムも流石にすごい。

 “あなたに  火と水と人間の  矛盾にみちた未来のイメージを贈る  あなたに答えは贈らない  あなたに ひとつの問いかけを贈る”

・・・と 〆るのところに優しさが見えて、世界って広大だな、と読み終える。

5月は月間チャレンジとして、 毎日詩を読むことにしました。

持っている(積読している)詩集からパラパラとめくってこれにしたけれど、 まさに詩のよさを体現したようなもので、さっそくいいもの読めたなぁという感じ。

おすすめの詩集があれば、コメントやメッセージ頂けると幸いです。

ねじまき